前に来れないっ

と言って手を上げると、停まったその車にサッと乗り込み、窓越しから笑顔で手を振った。 ホンジョウも見送るようにして右手を軽く振り、車がずっと遠くなっていくのをじっと見つめる。 そしてそのテールランプが遠...

ヤリと見上げた

その夜。いつものようにベッドの中で1人甘い息を洩らしていた京子だったが、しかし、どうもいつものように調子が出ない。京子は枕の上でパッと目を開くと、大きな溜息を洩らし、それまで乳首を弄っていた指を止めて...

空港への指名手配

直継はキリスト教徒、高子も同じ真理と美咲も同じ親類親戚も家族でキリスト教徒だった。 12歳の真理と美咲は教会關節痛症 の運営する小学から高等学校まである学校へ通っていたが、中学生になってから他の生徒と...

何故だ信じられない

電話に出た神父は、美咲の能力とは無限にある能力であって科学的物理的には証明はできない、稀に見る能力である事を知らせた。 そして、経験豊富で専門的知識のあ乳鐵蛋白る臨床心理士は、美咲の様な子供をカウンセ...

美咲の行動に合わせる

美咲は教会が運営する施設での生活は、7才になっても相変わらず、会話もとろうとしない。 真理と同じ小学生だが、入学式後は修道院の部屋に閉じこもったままだった。 神父、修道院の修道僧、孤児施設の職員が、声...

ボクは見た

 先週の月曜日、かあちゃんがじいちゃんの按摩の治療を受けるので、ボクも一緒に連れられてボクの実家に帰った。  最初、かあちゃんは「凛、どうする?実家にはニャンコのミケがいるから、あんた疲れるだけか...